名所の詳細情報 |
牧の神社のある場所は「牧之久保」の字名(あざめい)が示すようにかつては牧場があったと云われています。ここに地から姿を現した石に牛の網を掛けたことから、神を祀る神社になったと云われています。社殿の一段高い所にある石祠に守り神である「牧大明神」が祀られており、社殿ができるまでの永い間、石祠が信仰対象だったと考えられています。この石祠はいつの時代に造られたものなのかは不明ですが、他に類のない珍しい様式で造られています。石祠は屋根の造り、丸みを帯びた庇など特異な形状になっていますがなにより屋根の両棟にはめ込まれた鬼面の彫刻が特徴です。石祠全体に対して鬼瓦の占める割合が大きく、牧場の守護神としての性格をことさらに強調させたものではないかと考えられています。鬼面は両面異なり。右棟のものは左棟に比して新しいようにもみえる。欠落したために後世において再度補修されたものではないかと考えられています。 石祠の形態は学問上からまた島内の石造文化を知る上でも貴重な資料です。
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