名所の詳細情報 |
山を司る神、大山津見神・大山積神・伊邪那岐命の子の3神を祭神とする大山祇神社は、「元禄6年(1693)癸酉正月日」の銘が刻まれた石祠があるだけの小さな神社です。神域とされる部分には、巨大な転石が散在し、渓流も流れ、壱岐では珍しい渓谷のようになっています。境内には、シイノキ、イスノキ、カカツガユなどが茂っています。シイノキの巨木は壱岐最古で日本でも屈指のもの(樹高10m級)だったものの、昭和62年(1987)8月の台風12号により倒木しました。イスノキ(マンサク科)は壱岐の方言名では”さるふう”もしくは”さるふうのき”と呼ばれています。本州の西南部から九州の山中に生える常緑の高木です。カカツガユ(クワ科)は南方系の常緑の低木です。境内の一木一草は”神罰”、”祟(たた)り”があると信じられており、これを切ることも折ることも持ち出すことも一切がタブー(禁忌)とされていたことで、今日に至っており原始林に近い様相を留めています。
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