【第72回特別企画展】壱岐の元寇展 伝・説・語(令和6年12月25日〜令和7年2月24日) (2025.02.13更新) |
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文永11(1274)年10月5日、突如として元軍(蒙古軍・高麗軍)の900を越える大船団が対馬に襲来しました。次いで、この船団は同月中旬、 壱岐北岸のいたるところから上陸し、侵攻を開始します。よく知られる元寇(蒙古襲来)の一度目の「文永の役」です。その後、 本土上陸は辛くも防ぎきった日本軍ですが、日本史上、初めて外敵の脅威にさらされたこの出来事は、当時の人びとに衝撃を与えました。 そして、その7年後の弘安4(1281)年、元軍は世界最大規模の軍勢をもって、再度日本に襲来してくるのでした。 令和6年は「文永の役」から750年の年になります。対馬や松浦とならび、特に凄惨な舞台となった壱岐ですが、その詳細は史資料から ほとんどわかっていません。しかし、島内には当時の様子を物語る“遺称”や“痕跡”、“伝承”がいくつも残っているのです。 今回、これらをあらためて検証することで、当時の壱岐島内の様子や戦線を復元していきます。 そして、本展では、壱岐出身の直木賞作家である故 白石一郎氏の生原稿を特別展示し、あわせて、氏の描く「蒙古襲来」作品の一節を 紹介します。決して知ることの出来ない当時の人びとの生の感情を、文学作品を通すことで感じ、想像しながら、壱岐島の「元寇」に あらためて注目していく企画です。
■第72回特別企画展「壱岐の元寇展 伝・説・語」 会期/令和6年12月25日(水)〜令和7年2月24日(月祝) 場所/1階 テーマ展示室 観覧料/無料 主催/壱岐市立一支国博物館 協力/白石文子氏、長崎県立対馬高等学校、松浦史料博物館 後援/壱岐市、壱岐市教育委員会、長崎県埋蔵文化財センター、壱岐市観光連盟
【関連講座】特別講座「長崎県における水中遺跡の調査」 内容/遺跡は陸上だけでなく水中にも残っています。長崎県は北海道に次いで第2位の海岸線の長さがあり、古くから海を介した交流が盛んな地域で あったことから、水中遺跡も全国第3位の54ヵ所あります。ここでは長崎県埋蔵文化財センターで実施している長崎県内の水中遺跡の調査成果を 紹介します。 日時/令和6年12月15日(日)14:00〜 講師/片多雅樹氏(長崎県埋蔵文化財センター 係長)
【関連講座】特別講座「文永の役750年特別講演『モンゴル襲来の考古学研究最前線』」 内容/鎌倉時代の日本にユーラシア大陸の大半を支配下に治めたモンゴル族の国家「元」が二度にわたって侵攻を図りました。これを日本史 研究では「モンゴル襲来」と呼んでいます。長崎・佐賀県境に位置する伊万里湾はモンゴル襲来の際に元軍船団が暴風雨によって 壊滅した海域とされます。湾口に位置する松浦市鷹島の南海岸一帯では1980年からモンゴル襲来の実態解明を目指した水中考古学調査が 行われ、3艘の元軍船をはじめとするさまざまな関連資料が確認されてきました。本講演ではこれまでの調査研究成果をわかりやすく 紹介します。 日時/令和7年1月26日(日)14:00〜 講師/池田榮史氏(國學院大學研究開発推進機構 教授)
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