特別講座リポート 長崎県における水中遺跡の調査 (2024.12.15更新) |
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12月15日(日)、特別講座「長崎県における水中遺跡の調査」を開催しました。講師は、長崎県埋蔵文化財センター調査課 係長・片多雅樹氏です。当講座は、来たる12月25日に開幕する当館特別企画展「壱岐の元寇展 伝・説・語」の関連です。 日本国内で確認されている埋蔵文化財包蔵地は約46万8千ヶ所。その中で水中遺跡は368箇所、確認されているそうです。 長崎県内になると水中遺跡は48箇所で、これは沖縄県と滋賀県に次いで全国3位。このうち、壱岐市内の水中遺跡は9箇所 確認されています。長崎県内では、特に、元寇船や木製碇、碇石、石臼、四耳壺、てつはう、石弾といった元寇関連遺物が、 鷹島海底遺跡が多数出土していることが国内外に広く知られています。 今回の講座では、鷹島海底遺跡における調査成果や、県内水中遺跡の調査内容、壱岐対馬・五島列島などでの令和3年以降の調査成果を、 細かにご紹介頂きました。 県内水中遺跡の調査風景を撮影した「動画」の上映には、受講者にとって大変貴重な視聴機会となったようです。水中での遺跡調査は、 危険も隣り合わせです。身動きがとりにくく、視界も鮮明ではないなかで、歴史の一端を今に伝える遺物に出合う作業を続けていく 研究者や調査関係者の苦労も知る講座となりました。
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