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9月24日(日)、“特別”特別講座「原の辻遺跡発見120年!一支国研究の今」を開催しました。講師は、壱岐市教委文化財班の 田中聡一課長補佐、松見裕二係長、進行は当館河合恭典副館長です。 1904(明治37)年、小学校教諭の松本友雄氏が弥生土器を発見したことから歴史が始まる原の辻遺跡は、2023年で発見から 120年を迎えました。この120年間に、原の辻遺跡では幾度も発掘調査が実施され、出土した遺物や遺構に対して継続して 調査研究がおこなわれてきました。 本日の講座では、第一部として、田中聡一氏による講演「原の辻遺跡発見120年」、松見裕二氏による講演「一支国最新情報」を おこないました。原の辻遺跡120年史や、弥生時代の重要な集落遺跡である原の辻・カラカミ・車出について最新の 発掘調査報告をご紹介頂きました。 第二部では、聴講者より質問を募り、長らく一支国研究に携わってきた3名の研究者が直接回答をしていきました。 「ことばの伝達方法」「渡来人の墓域」「王墓発見の可能性」「発掘調査の楽しいところ」「ト骨について」「幡鉾川の形状」 「弥生時代の衣服」「王都は原の辻で決定か」「寒さをしのぐ方法」「物見やぐらの高さ推定」など、幅広い切り口で 展開され、充実した質問コーナーとなりました。 出土した遺物の希少さや量、種類などからみて、カラカミと車出の存在もかなり重要視されています。原の辻とカラカミ・車出の 関係性からみえてくる一支国の姿は、これからの発掘調査でも大いに変わるものとなるでしょう。
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